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[] [エッセー]

日本の今は「アスピリン・エイジ」に似て……

 台風がらみの土砂降りの東京・日比谷公園に集まった5500人が9月9日午後、「戦争法案反対」「雨にも負けず、安倍にも負けず」と叫んでいた。どの世論調査でも反対が賛成を上回る「平和安保」という名の「戦争法案」が、国会を通過・成立しようとしている。許せないことだ。巨大与党が総裁選を実施しようとしたが、強力な総裁の前に、対抗馬として立とうとしたライバルは十分な推薦人が集まらず無投票に。ライバル女性は会見で、「全会一致は無効と同じ」とつぶやいた。日本は今、第1次と第2次2つの世界大戦を挟んだ時代の米国の、いわゆる「アスピリン・エイジ(時代)」を追体験しているのかも知れない。この言葉の名付け親はイザベル・レイトン編『アスピリン・エイジ』(早川書房)に由来する。中央ではまったく無能な大統領がもてはやされ、やがて消えていった。地方ではアル・カポネらやくざがのさばっていた。ボストンで捕まった無政府主義者について、多くの人は「無実だ」と答えたが、権力側は「無実を信じる人々の陰には、有罪と信じるもっと多数の人々がいる」という論理を利かせて、処刑してしまった。かくのごとく正気を失ったアメリカがある日、ふと目覚めた。それは日本が真珠湾を奇襲し、対米宣戦布告した日だったという。この狂気の時代にアメリカが生み出したのはたった1つ、万能薬のアスピリンだったという。この時代に生まれた多数の優れたルポルタージュを集めたのが冒頭に触れたこの本だ。歴史は繰り返すというがどこか似ている。ジャーナリストは今、日本版「アスピリン・エイジ」を書く時代に差し掛かっている。(

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