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歌集「伊那」2015年版 [短歌]

伊那」向け10首

・ 「恋の歌大いに詠め」との講演に老人歌会は戸惑うばかり

・ 台湾の寺院の甍を埋め尽くす絢爛豪華な神々の宴

・ 台北の「二・二八」の記念館殺されし人らの鬼哭啾啾(47年2月事件発生)

・ 音合わせ楽器の音色は広がりていよよ待たるる演奏の瞬間(とき)

・ 演奏を終えて指揮者が客席を振り返る間^pの瞬時の静寂

・ 今日もまた国会前を埋め尽くす人らに交じりて抗議叫びぬ

・ 「この夏を忘れないように」と呼びかける女子学生に未来の光

・ 朝礼のたびに倒れし傍にいて支えてくれし恩師を見送る(04年代田孟男氏死去)

・ 鶴見さんと「六・一五」に国会で花捧げしは十年前か(05年7月鶴見俊輔氏死去)

・ 鶴見さんに仕事課された幸せをかみしめており訃報聞きつつ

(2015.10.20記)

ポトナム12月号詠草 [短歌]

ポトナム12月号詠草

・お互いに手を握り合い両国の夢を語れり北京の夜更け
・日中の友好こそは将来の世界平和の要と言い合えり
・中国の友らと終日散策す見上げて清けし北京秋天
・幼子に処刑直前残ししとう抗日の母の遺書に涙す
・大声で我が名を呼んで駆けつけしは中国人記者二十年ぶり
・お互いに「行かずか」「来ずか」「どうせずか」と気遣い合いし日まな裏にあり

ポトナム11月号詠草 [短歌]

・「菅は駄目」「小沢も駄目」と騒がしく言い募る中 秋は来にけり
・「日本に哲学宰相待望す」と我に語りし金大中氏の声
・弁明と思わば苦痛この誤解語らずに措くこれも俺流
・不遇でも貢献こそが人生の美学と我に囁きし声
・「つひに行く」と辞世を詠みし人ありてこのごろしきに思い出ださる
・まあこんなところだろうか俺なりに努めてみたがお迎えが来た(辞世)


ポトナム2010年7月号詠草 [短歌]

・化粧箱に入れ仕舞いたる母の骨時々振りて母を思えり
・ふるさとの駅に降りれば先ず向かう父母眠る駅近の墓
・それ見ろと言わんばかりの自民党基地反対の成らぬを嗤うか
・沖縄の民に犠牲を押しつけて本土の安全祈るやましさ
・軍艦を撃沈されど戦争に至らぬ今を我は嘉する
・南北のどちらかが嘘をついたのか朝鮮半島また藪の中

ポトナム2010年8月号詠草 [短歌]

・もう3つ赤ちゃんの名前考えたと幼も妹誕生を待つ
・ケータイで届いた胎児のポートレートそこまでやるのか現代医学
・「そっくりね」「ここはパパ似」と胎児写真の評定(ひょうじょう)我加われずおり
・「どこへ行く」「どこでもいいよ」と古里の友とのドライブ話は尽きず
・「否!」と言う者を皆で排除する日本人は金太郎飴
・お互いに「否!」とう言葉を戒めるわれらの中の安保体制

ポトナム2010年9月号詠草 [短歌]


100801ポトナム9月号詠草
・「もの思う」ことをこの頃めっきりとせざりしことをしきりに思う
・かにかくに日々は過ぎゆく夏の夜の線香花火の残り火のごと
・祖先より語り継ぎたる天狗党をメモ取り聞くは平成のわれ
・幕末にわが身を徐々に置くごとく研究室に古文書めくる
・伊那路なる飯田市歴史研究所その静けさに風そっと行く
・死ぬことを許されぬごと樹木医に生かされあなたは幸せですか



ポトナム10月号詠草 [短歌]


・選評と選歌の紙面に追悼文 死しても働く河野裕子は(毎日)
・十年前禿山だった北朝鮮いま青々と眼下をよぎる
・ピョンヤンで日本の戦争被害聴く何百万人拉致されたと聞く
・外国の基地ひとつ持たぬ朝鮮の人みな胸を張りて歩める
・滔々と大河は行けどピョンヤンの風さわやかに柳を揺らす
・米軍の基地をたくさん抱えいて「自由の国」と誇る空しさ

ポトナム5月号詠草 [短歌]

・「ああ悲しい」その一言が忘られず余命二カ月告げられし君
・大丈夫これで治すと励ませる丸山ワクチンに夢をあがなう
・枕辺に友の運びし九州の桜を愛でて身罷りしとぞ
・三日前枕直せば「ありがとう」とつぶやいたのが別れとなりぬ
・死に顔を仏の慈顔に変えくれし白衣の天使に礼言いそびれしが
・老人に席を譲らぬ日本をイスラム人(びと)らが「変だ」と訴う

ポトナム4月号詠草 [短歌]

ポトナム4月号詠草
・冬寒のせいにしておく怠惰かな目覚めて二時間まだ床(とこ)の中
・如月にチョコの飛び交う一(ひと)日にて世にバレンタインと人の言うなり
・バレンタイン(2月)、ホワイトデー(3月)を繰り返す悪循環を如何にとやせん
・無視・握手・抱擁いずれか決めかねつ子の妻「つわり」と初めて聞きて
・二、三分の電車遅れで大げさに謝罪放送繰り返すのはなぜ
・貫禄なり大関魁皇入りくれば会見室さえ花道に見ゆ

短歌詠草 [短歌]

ポトナム2010年2月号詠草
・ああミレナあなたは真夏のダリアです、どこを切っても水のしたたる(カフカの恋人)
・エッセーもルポもあなたの文章はそのまま短歌になりそうだね、ミレナ
・作品を俺が読んでるはずなのに作品がいつか俺を見つめる(カフカ)
・あらたまの年の始めの信州で「もう春だに」と歌友は笑まう
・信濃路はまだ雪なれど歌友らは「日差しは春」と口々に告ぐ
・思うどち炬燵囲みて蜜柑食い足触れ合いし日も遥かなり

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